荒川区・台東区の日暮里動物病院は土曜、日曜、祝日も8時まで診察しております。特に外科手術を得意としており、犬猫などの患者さんはもちろん、飼い主様にも優しい診療を心がけております。
03−5615−2466(火曜午後、木曜全日休診)
東京都荒川区東日暮里6-11-1 筆山ビル1階
このページには手術などの画像が含まれます。
苦手な方はご覧になられませんようお願いいたします。
泌尿生殖器外科
膀胱結石
膀胱結石とは膀胱内に結石と呼ばれる石のような塊ができてしまう病気です。
多くの結石はカルシウムやマグネシウムを主成分としています。
膀胱内に結石ができると、膀胱を傷つけ膀胱炎を引き起こしたり、尿道への排出口に詰まり尿道閉塞を起こしてしまいます。
レントゲンに映った膀胱結石
体質、ミネラル含量の高い食事、膀胱の細菌感染などが原因となります。
治療によって溶ける結石と溶けないものがあります。溶けない結石の場合は手術が必要になります。
結石を摘出するところ
腎臓切開
腎結石で適応となります。
腎臓で作られる結石はシュウ酸カルシウムとよばれるものが多く、ストラバイトと違って食事などで溶解することが出来ません。
手術
開腹して腎切開したのち結石を取り除きます。
その後腎臓を縫い合わせリークテストをして閉腹します。
腎臓摘出
腎臓の腫瘍で適応となります。腎臓の腫瘍に関しては腎臓の腫瘍で述べています。
腎臓の腫瘍(矢印)
治療
手術、抗がん剤、緩和療法などを組み合わせて行っていきます。
手術を行う場合はもう片方の腎臓の機能を調べてからとなります。
精巣摘出
精巣の腫瘍で適応となります。
精巣の腫瘍は肺や骨などに転移を起こす可能性があります。またセルトリ細胞腫という腫瘍はエストロジェンというホルモンを過剰分泌し、重度の貧血を引き起こします。
腫大した精巣腫瘍
手術
クローズ法とよばれる手技で精巣を摘出します。
尿道脱(尿道脱出)
過度なマウンティングや刺激によって尿道が陰茎の先端から反転して脱出してしまう状態を尿道脱といいます。放っておくと慢性的に出血を起こしたりします。物理的に尿道が脱出しているので内科的な治療では完治せず、外科的な治療が必要になります。
脱出した尿道
手術
マウンティングが原因と思われる場合は去勢手術を同時に実施します。
無用な出血を防ぐため陰茎に駆血帯を施してから手術に入ります。
様々な方法がありますが当院では再発率が低い尿道まで半分切開した後縫い付け、それを支持糸としてもう半分切開したのち陰茎に縫い付ける方法にてオペを行います。
整復後の陰茎
術後は陰茎が腫脹しますが、3週間程度で落ち着きます。
低確率ではありますが再発することがあります。
会陰尿道瘻術
雄猫の尿道は先端に向かう程細くなっており、結石や炎症産物等が詰まりやすい構造をしています。
そのため、尿道閉塞の解除が不可能であったり、閉塞を繰り返す等、内科的治療による管理が困難な場合には、外科的に尿道を縦に切り広げ、皮膚粘膜に縫いつけることで尿道の出口を広くする「会陰尿道瘻術」を実施します。
これにより、尿道の出口が広がり、結石等による閉塞が起こりにくい状態となります。
尿道を尿道球腺まで切開し、 皮膚に開口部を作り開口させる。
子宮蓄膿症
細菌が子宮内に進入し増殖しておこります。発情後2〜3ヶ月後の卵巣のホルモン分泌バランスが悪いとこの病気になりやすく、避妊手術をしていない子で起こります。
症状
はじめは無症状。病態が悪化するにつれ元気、食欲の減退、吐き気、下痢、多飲多尿などが現れる。陰部より膿がでてくる場合もありますが、まったくでない場合もあります。
子宮が破れて、腹腔に細菌が漏れ出た場合、腹膜炎をおこし、短時間で死亡します。
診断
超音波診断装置(エコー)で診断します。また、レントゲン、血液検査で全身状態を把握します。
治療
手術で膿の溜まった子宮と、卵巣を取り出し、腹腔内を洗浄します。通常は、手術が早い段階で行われればほとんど助かります。
それゆえ発見即手術を行うケースがほとんどです。
同時に、抗生物質を投与。とても進行の早い病気です。
膿の貯まった子宮